終了
吉祥のかたち
開催期間
2008.01.052008.02.17
開催場所
泉屋博古館分館

吉祥とは、幸い、おめでたい印、おめでたい萌し、よい前兆を意味し、吉上とも書きます。お正月の床の間に、吉祥、いわゆる「おめでたい」絵画その他を飾り、その一年が無病息災、多福多寿であることを祈念する風習があります。新春の「春」、「はる」は、草木の芽が「張る」、また、田畑を墾(は)る意から出たとされております。自然の中で新しい生命が育まれる季節に吉祥の意味が含まれた作品を飾り、言祝ぐことは、大変に意味のあることが理解されます。

吉祥を意味する題材は、多岐に亙っていますが、日本を代表する山、富士山を例にとってみますと、富士は、不尽、不二、不死に音通し、また福慈の言葉に掛かることから、慶祝にふさわしい山であります。

他には、絵画の松柏、寿老人、青銅器・鏡鑑に施された麒麟、鳳凰、龍、宝相華文、漆工の布袋、龍、文房具の獅子、蓮葉、陶磁器の牡丹、宝尽し文、金工の石榴、松竹梅など、慶賀に満ち溢れた文様があります。

本展は、泉屋博古館所蔵品からお正月を言祝ぐのにふさわしい絵画(日本・中国)、工芸(青銅器・鏡鑑・漆工・文房具・陶磁器・金工)の分野から、吉祥の作品を選び、展観するものであります。

最後となりましたが、皆様のこの一年間の御多幸を御祈念申し上げます。

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